クラージュシチー(リボンシチーの12) 第4戦


友駿ホースクラブ出資愛馬第44号は、売れ残っていたことから2歳夏の入厩ギリギリまで様子見をしていた馬。

私は父でこの世代が初年度産駒となるハービンジャーの仔出しが正直心配だった。ラムタラのように必ずしも父の競走成績と日本の高速馬場が合うかはわからない。しかし、産駒は想像以上に走り、購入段階で2歳リーディング9位と好調。これならと思い購入。

母は自身はサンデーサイレンス産駒ながら未勝利に終わったが私個人はこの時期低迷の一途を辿っていた厩舎に問題があると思っていた。初年度産駒のアスコットシチーは募集段階で私が良いと言った馬だが現在5勝を挙げオープン入り。母の仔出しは非常に良いと言える。

何よりもこの馬は、馬体の良さに惹かれる。元々ハービンジャー産駒は馬体の良い馬が多いが、本馬も総じて質は高い。厩舎も活力溢れる新鋭・高橋義忠厩舎で期待は大きい。

そして牡馬ながら募集総額1400万円と安価なのも有り難い。故障やメンタル面に問題がなければ、まずこの投資が損をすることはないだろう。

2歳の夏まで残口表示も出ずに売れ残っていたことからずっと様子見。近況でも時々素質の高さが出てくるし、馬格もあるしで入厩直前に購入。目標はいつもの2、3勝。


デビュー戦は追い切りでCW全体の8番時計を計時するほどの素晴らしい動き。全体の時計が速いのに、終いも12.2秒としっかりと伸びて私にしてはエスポワールシチー以来の新馬戦追い切り評価「A+」の最高評価。その期待通りの走りで藤沢和雄厩舎の超良血馬のクビ差2着。しかも脚色はこちらが勝っていた。

何と言っても特筆すべきは上がりの時計。上がり3ハロンの32秒2という時計は今夏新馬ナンバーワンの切れ味。過去に2歳時に32秒5を出した馬は3頭。その内の2頭はハープスターやアルフレードといった後のGT馬。これを上回る鬼脚。

そして2戦目の芝2000mで後続を10馬身引き離し圧勝!!走破時計の2分01秒1良馬場は2歳戦ではアグネスタキオンが暮れのラジオたんぱ杯3歳S(当時は2歳馬は3歳表記)GVで出したレコードタイム2分00秒8に0秒3と迫るもので、この時の2着のジャングルポケットの走破時計が2分01秒2、3着クロフネの走破時計が2分01秒4なのでそれらを上回り、このハイレベルなメンバーでも2着に入れるくらいの猛時計だったということになる。これは大物であることは間違いない。抜け出してからソラも使わず素晴らしい能力。

前走はクラシックの登竜門・東スポ杯2歳S GVで堂々2番人気に支持されるも5着。このメンバーでも圧勝かと思っていたが、現実はそんなに甘くなかった。しかし、勝ち馬とは0秒2差と僅差で世代でトップクラスの能力であることは確信できた。


前走後、脚元に疲れが見えたことから11月26日に宇治田原優駿ステーブルへ放牧に出されました。

12月26日に栗東トレセンに帰厩しました。


1月18日 中山11R 第55回 京成杯 GV 3歳オープン 芝2000m 国際 別定に出走!!

フルゲート17頭のところ特別登録数は19頭。水曜日の想定段階では17頭。結局想定通りの17頭で確定。

鞍上はクラージュシチーでは1戦1勝の菱田裕二騎手。大舞台での経験はほとんどないが将来期待の若手。彼の重賞初優勝を飾りたい。


8着/2番人気。

内枠を生かし道中距離ロスなく回って来るも直線で弾けず。スローペースで展開も向いていたのにこの着は正直ガッカリ。しかも後ろの9着馬10着馬はハナハナ差でもう一歩で出走奨励金さえ失う状況。

事前の追い切りの動きの悪さが気になっていたが、それにしてもここまで負けるとは。

2戦目までの内容から能力は間違いない。頭の高い走法を矯正して復活して欲しい。


レース回顧と時計の分析、レース後の菱田裕二騎手と高橋義忠調教師のコメントを掲載。

ルクソール様撮影現地写真多数掲載。

(2015年1月19日完結、22日写真追加)

2014年12月4日立ち上げ

●前走後、脚元に疲れが見えたことから11月26日に宇治田原優駿ステーブルへ放牧に出され、次走は年明けの予定

 初戦は上がり3ハロン32秒2の豪脚で、2戦目は2着馬を10馬身も引き離す圧勝で一気に世間の注目となった我らが愛馬クラージュシチー。前走はクラシックの登竜門・東スポ杯2歳S GVで堂々2番人気に支持されるも5着。私はこのメンバーでも圧勝かと思っていましたが、現実はそんなに甘くありませんでした。しかし、勝ち馬とは0秒2差と僅差で世代でトップクラスの能力であることは確信できましたし、まだまだ荒削りで成長の余地を残しています。

 以下は12月2日に更新されましたクラブ公式HPクラージュシチーの近況報告です。

前走後、脚元に疲れが見られたことから、一旦宇治田原優駿ステーブルへ放牧に出ました。高橋師は「右前の球節に熱感があることから獣医に診てもらいましたが、特に腱などには異常ないとのことでした。おそらく手前などが上手く替えることが出来ないので負担がきたのではないかとの事でした。次走については検討しましたが年内の阪神ではいい状態に仕上げることが出来ず良化途上になるので、年明けの京成杯か若駒ステークスを目標にしたいと思います。そこまでには時間があるので、脚元も落ち着き、背中と首を使ったフォームに矯正出来ればと考えています」と話しています。

 ということで、前走後、脚元に疲れが見えたことから11月26日に宇治田原優駿ステーブルへ放牧に出されました。次走は年明けの予定です。

これ以降は2014年12月27日に作成

●12月26日に栗東トレセンに帰厩しました

 前走後、脚元に疲労が見えたことから、11月26日に宇治田原優駿ステーブルへ放牧に出されていたクラージュシチーですが、12月26日に栗東トレセンに帰厩しました。

 以下は12月11日に更新されました高橋義忠厩舎公式HPのクラージュシチーの近況報告です。

現在は宇治田原優駿ステーブルで身体のメンテナンスを経て、立ち上げはじめたところです。次走は年明け1月18日日曜の中山11R京成杯(芝2000b)か翌週24日土曜の京都10R若駒S(芝2000b)を予定。「年末、最後の検疫あたりで戻せたらと考えています。」

 ということで、予定通り26日に栗東へ戻されたわけですが、次走予定は1月18日 中山11R 第55回 京成杯 GV 3歳オープン 芝2000m 国際 別定か1月24日 京都10R 若駒ステークス 3歳オープン 芝2000m 混合 別定を予定ということです。さすがに能力的に自己条件には行かずにオープンで走らせるようですね。その方が賞金も高いですし正解でしょうね。さて、以前よりも成長がみられますでしょうか。

これ以降は2015年1月13日に作成

●気になる特別登録表(1月18日 中山11R 第55回 京成杯 GV)

特別登録表 1月18日 中山11R 第55回 京成杯 GV 3歳オープン 芝2000m 国際 別定

第1回登録完了馬 全19頭 フルゲート 17頭  
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
イーデンホール 吉田豊 56.0 12/14 500万 中山ダ1800
オトコギイッポン 江田照男 56.0  1/04 新馬 中山ダ1800
クラージュシチー 菱田裕二 56.0 11/24 東京GV 東京芝1800
クルーガー 内田博幸 56.0 12/27 エリ5下 阪神芝2000
コスモナインボール 三浦皇成 56.0 12/21 朝日GT 中山芝1600 10
ザイディックメア グレゴリー・ブノワ 56.0 12/13 未勝利 阪神芝1800
スマイルフォース 56.0 12/27 新馬 阪神ダ1800 12
ソールインパクト 戸崎圭太 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000
タケルラムセス 横山典弘 56.0  1/05 寒竹5下 中山芝2000
ダノンリバティ 和田竜二 56.0 12/27 エリ5下 阪神芝2000 12
ディアコンチェルト 大野拓弥 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000 10 16 13
ナスノセイカン 後藤浩輝 56.0  1/04 未勝利 中山芝2000 11
バルビエール 柴山雄一 56.0 12/07 未勝利 中山芝2000
フォワードカフェ 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000 13 10
ブライトバローズ ベリー 56.0  1/05 寒竹5下 中山芝2000
ブラックバゴ 蛯名正義 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000
ペガサスボス 56.0 12/28 千両5下 阪神芝1600 13
ペルーフ 川田将雅 56.0 12/27 エリ5下 阪神芝2000
マイネルシュバリエ 柴田大知 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000 12 12

競馬ブック

有力馬のポイント

 ベルーフ
は2000メートルばかり3戦2勝。2着の百日草特別はレコード決着だから勝ち馬を誉めるべきだろう。若さを覗かせる場面もあるが、出世レースのエリカ賞を勝ち、いよいよ重賞に駒を進めてきた。初年度から大活躍のハービンジャー産駒で、母はステイゴールドの妹。勝ってクラシックへ名乗りを。

 ソールインパクトは新馬でミュゼスルタン(新潟2歳S)の2着。昇級後は重賞に挑戦を続け、GUのホープフルSで中山2000メートルを経験している。その前走、勝ち馬とは器用さの差が出たが、2着とはハナ、クビ差。1勝馬なので、少なくとも賞金は加算しておきたい。

 
クラージュシチーは2戦目を10馬身差の圧勝。続く東スポ杯2歳Sで0秒2差5着と、今後へのメドが立った。未勝利と同じ2000メートルへの延長は好材料。広々としたコースの方が良さそうだが、キャリアからまだ伸びる余地は十分。

 ブラックバゴはホープフルSで後手に回ったが、内を狙って追い込んできた。絶好位を進んだ先着2頭とは異質のレースをして、前が詰まりながらも2着とはハナ差。初コース、初距離、相手強化の苦しい条件下で結果を残した。一転、有力馬としての出走になる。

 コスモナインボールは新馬で伸び悩んだが、その後3連勝。アスター賞がクビ差、アイビーSがアタマ差で実に渋太い。朝日杯FSでは決め手の差を感じたが、距離延長して上積みがありそうなタイプ。

 ディアコンチェルトは出遅れたホープフルSで2着と0秒4差。1勝馬でも重賞を走り慣れていて、力をつけている。流れひとつでもっと上の順位を狙えそう。

 バルビエールは中山2000メートルで未勝利勝ち。開幕週の馬場だったとはいえ、ホープフルSと同じ時計で走っている点を評価できる。前走同様の位置で流れに乗れれば。

 ブライトバローズの寒竹賞は内枠の恩恵が大きく、東京の2戦からは意外なほど前でレースができた。狭いところに割って入るまでの脚はなかったが、上々の5着に映る。良化の余地は十分。

デイリー馬三郎

みどころ

 05年は皐月賞B着のアドマイヤジャパンとシックスセンス(皐月賞A着&ダービーB着)で決着。07年優勝のサンツェッペリンは皐月賞でA着。10年の勝ち馬エイシンフラッシュはダービー馬に輝いた。直近10年で@番人気馬は7連対だが、現在4連敗中。
 
 前走のエリカ賞を制して、3戦2勝としたベルーフが重賞タイトル獲得に挑む。1度の敗戦も初の長距離輸送で、相手も牝馬最強と名高いルージュバックのA着。まだ随所に幼い面を残しているが、ステイゴールドと同じ一族で血統馬らしいセンスを感じさせる。
 
 寒竹賞を勝ったタケルラムセスは2戦2勝。初戦では大きく離れた前の馬をしっかりとらえ、前走は直線をうまくさばいた。母はヒシアマゾンの全妹で99年のローズSの覇者。血統背景も魅力だ。
 
 
東スポ杯2歳SD着以来のクラージュシチー。前走も勝ち馬とは0秒2差で悲観する必要はない。初戦がのちの朝日杯FSC着馬と首差で、2戦目が10馬身差の圧勝。能力の高さは間違いない。
 
 ブラックバゴはホープフルSでB着。上位2頭は前で運んだ組。直線で進路をスムーズに確保できなかっただけに評価できる。3戦全て違う競馬場で上位の上がりを記録している点も強調していい。

 前記のベルーフに差されはしたが、クルーガーは初ダートのエリカ賞が収穫のあるA着だった。好位で流れに乗って着差も0秒1なら十分にメドは立った。極端な瞬発力勝負にならなければ好戦も。
 
 初勝利を挙げるや、重賞に連続で挑戦したソールインパクト。東スポ杯2歳SB着が0秒1差で、前走のホープフルSC着も0秒2差と差のない敗戦。もうワンパンチがあれば重賞にも手が届く。
 
 札幌2歳SA着後、マイネルシュバリエは精彩を欠いている。東スポ杯2歳S、ホープフルSと失速してK着に終わった。パワー型には違いないが、好走時の内容からも見限れない力を持っている。

JRA−HP

出走馬情報

京成杯が行われる中山競馬場の芝2000mは、クラシック三冠の第1弾・皐月賞と同じ舞台。早い段階でこのコースと距離を経験しておくことはアドバンテージとなるだけに、年明け初戦に本レースを選択する素質馬は多い。最近の京成杯好走馬が皐月賞を優勝した例こそ見られないものの、2009年の2着馬ナカヤマフェスタは、翌2010年の宝塚記念優勝後にフランス遠征を行い、国際G1・凱旋門賞(ロンシャン・芝2400m)で2着に好走。2010年の優勝馬エイシンフラッシュは、皐月賞で3着に入ったあと日本ダービーを制覇して同世代の頂点に輝き、古馬になってからも2012年の天皇賞(秋)を優勝する活躍を見せた。明け3歳馬の将来を占ううえでも重要な一戦と言えるだろう。新春の中山競馬場で繰り広げられる若駒たちの熱戦から目を離せない。

ハービンジャー産駒のベルーフ(牡3・池江泰寿)は、10月14日のメイクデビュー京都(芝2000m)で初陣を迎えた。レースの1000m通過タイムが1分07秒4という超スローペースにもうまく折り合い、最後の直線では上がり3ハロン33秒4(推定)の瞬発力を発揮して優勝。2戦目の500万下・百日草特別(東京・芝2000m)では、最後の直線で長くいい脚を使い、2歳コースレコードの2分00秒8で優勝したルージュバックから2馬身1/2差の2着。そして、前走の500万下・エリカ賞(阪神・芝2000m)では、後方待機策から出走馬中最速となる上がり3ハロン34秒8(推定)の切れ味を披露して2勝目をマーク。あらためて能力の高さをアピールした。今回は重賞初挑戦となるが、このメンバーの中でも素質は文句なく上位にランクされる存在。クラシック路線への足がかりとなる勝利を飾れるか、大いに注目を集めそうだ。

バゴ産駒のブラックバゴ(牡3・斎藤誠)は、9月14日のメイクデビュー新潟(芝1800m)で上がり3ハロン33秒2(推定)の末脚を披露して2着に入り、初戦から素質の高さを示した。そのあとは成長を促すために放牧に出され、約2か月半の休養を経て臨んだ2戦目の未勝利(東京・芝1800m)を力強い末脚で差し切り、初勝利を挙げた。続く前走のホープフルSでは、直線で前が詰まるシーンがあったもののゴール前で急追し、勝ち馬のシャイニングレイから0秒2差の3着に好走している。2着馬のコメートとは僅かハナ差で、坂を上がってからの脚色は優勢だっただけに、価値ある3着と判断できる。今回は中2週のローテーションになるが、依然として張りのある好馬体をキープ。前走で中山・芝2000mを経験していることも大きなアドバンテージになるはずだ。ここで重賞のタイトルを獲得してクラシックロードに進みたいところだろう。

ディープインパクト産駒のソールインパクト(牡3・戸田博文)は、ここまでに5戦を消化して1勝2着2回3着1回をマークと、堅実な成績を挙げている。8月10日のメイクデビュー新潟(芝1600m、2着)で先着を許したミュゼスルタンが次走で新潟2歳Sを優勝、また、3戦目に初勝利(未勝利、東京・芝1600m)を飾った時の2着馬ナイトフォックスがその後に年明けのオープン特別・ジュニアC(中山・芝1600m)を優勝しているように、早い段階から強敵を相手にしてきた。重賞初挑戦となった前々走の東京スポーツ杯2歳Sでは、勝ち馬のサトノクラウンから0秒1差の3着と接戦を演じ、力のあるところを証明。前走のホープフルSでも、中団追走から最後の直線でしっかりとした末脚を見せて4着でゴールイン。常に強いメンバーと戦って、非常に内容の濃い走りを続けている。重賞初制覇への手応えをつかんで明け3歳を迎えており、今回はタイトル奪取の好機だ。

ハービンジャー産駒のクラージュシチー(牡3・高橋義忠)は、近親に、2006年の日本ダービーなどGI を4勝したメイショウサムソンがいる血統。9月20日のメイクデビュー新潟(芝1600m)は2着に敗れたが、前々走となる2戦目の未勝利(阪神・芝2000m)では2着馬に10馬身差をつける圧勝劇を演じ、初勝利を飾った。2番人気の支持を受けて出走した前走の東京スポーツ杯2歳Sでは5着に敗れたが、勝ち馬とのタイム差は0秒2と僅か。初勝利を挙げていきなりの重賞初挑戦であったことを考えれば、十分に及第点を与えられる内容と言える。今回は、短期放牧でひと息入れての出走になるが、順調に調整が進んでおり馬体に太め感もない。前々走で披露したスケールの大きな走りを再現できれば、重賞初制覇のチャンスは十分だ。

ハイアーゲーム産駒のコスモナインボール(牡3・和田雄二)は、デビュー2戦目の未勝利で2番手追走から抜け出して初勝利をマークし、続く500万下・アスター賞(ともに新潟・芝1600m)では最後の直線での競り合いを制して優勝。さらに、オープン特別のアイビーS(東京・芝1800m)でも200mの距離延長を難なく克服して先頭ゴールイン。見事3連勝を飾り、前走の朝日杯フューチュリティSに駒を進めた。重賞初挑戦がGI となった前走は、中団からの競馬になり9着に敗れたが、今後に向けていい経験になったはずだ。レースから10日後の12月31日には美浦南Wコースで軽い時計を出しており、連戦の疲れはまったく感じられない。豊富なキャリアと卓越した勝負根性を活かして重賞初制覇を目指す。

キングカメハメハ産駒のタケルラムセス(牡3・田村康仁)は、デビュー前の追い切りで古馬相手に先着し、素質の高いところを見せていた。11月30日のメイクデビュー東京(芝2000m)では、大逃げを打ったオケアノス(2着)から離れた5〜6番手を追走すると、最後の直線で持続力のある末脚を披露し、粘るオケアノスに2馬身1/2差をつけて初勝利。続く前走の500万下・寒竹賞(中山・芝2000m)では、後方待機から息の長い末脚を再び繰り出して差し切り勝ちを収め、2連勝をマーク。勝ちタイム2分01秒6は初戦の2分04秒4から2秒8も短縮しており、大きな進境を見せた。また、前走で中山・芝2000mの舞台を経験していることもアドバンテージになるだろう。今回、無傷の3連勝での重賞奪取にチャレンジする。

ゼンノロブロイ産駒のバルビエール(牡3・武井亮)は、近親に、1998年・1999年有馬記念連覇などGI 4勝を挙げたグラスワンダーがいる血統。9月28日のメイクデビュー新潟(芝1800m)は勝ち馬のルージュバックから0秒3差の3着。しかし、約2か月半の休養を挟んで出走した2戦目の未勝利(中山・芝2000m、1着)では、好位の外めをスムーズに追走し、最後の直線で追い出されると素早く反応するセンスの良さを見せ、力強い末脚を駆使して初勝利を飾った。勝ちタイム2分01秒9は、重賞のホープフルSの勝ち時計と同じで、タイム面でも優秀と言えるだろう。重賞初挑戦となる今回、相手は大幅に強化されるが、キャリア2戦の身でも侮れない存在だ。

バトルプラン産駒のマイネルシュバリエ(牡3・和田正道)は、7月27日のメイクデビュー福島(芝1800m)で初陣を飾ると、次走は札幌2歳Sに挑戦。11番人気という低評価を覆し、勝ち馬のブライトエンブレムから0秒2差の2着に好走した。その後は、前々走の東京スポーツ杯2歳Sと前走のホープフルSでともに12着と連敗したが、前走は勝ち馬のシャイニングレイから0秒7差に粘っており、着順ほど内容は悪くなかった。札幌2歳S出走時に458キロだった馬体重が、前々走・前走ともに478キロと、やや余裕が感じられた状態。中2週のローテーションで出走する今回、しっかり絞れてくれば、大きく巻き返しても不思議ではない。

キングカメハメハ産駒のクルーガー(牡3・高野友和)は、デビュー2戦目の未勝利(阪神・ダート1800m)を快勝し、続く500万下のエリカ賞でも勝ち馬のベルーフから3/4馬身差の2着に好走。昇級初戦のうえ、芝のレースへの出走も初めてだっただけに、価値ある2着と判断していいだろう。軽快な先行力があり、センスの良さも魅力。今回、初の関東圏への長距離輸送をクリアして、上位争いに加わりたいところだ。

その他にも、1番人気に支持された前走の500万下・寒竹賞5着からの巻き返しを期すブライトバローズ(牡3・堀宣行)、骨折休養明けで臨んだ前走の500万下・エリカ賞(12着)からの上積みが見込めるダノンリバティ(牡3・音無秀孝)、芝は初めての出走になるが、ダートで2勝を挙げているイーデンホール(牡3・大久保洋吉)、それぞれ未勝利クラスを直線一気の末脚で勝ち上がったザイディックメア(牡3・村山明)、ナスノセイカン(牡3・矢野英一)など伏兵勢も多士済々。上位進出を狙っている。

これ以降は2015年1月14日に作成

●気になる出馬想定表(1月18日 中山11R 第55回 京成杯 GV)

出馬想定表 1月18日 中山11R 第55回 京成杯 GV 3歳オープン 芝2000m 国際 別定 フルゲート17頭 想定数17頭
馬名 予定騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
イーデンホール 吉田豊 56.0 12/14 500万 中山ダ1800
オトコギイッポン 江田照男 56.0  1/04 新馬 中山ダ1800
クラージュシチー 菱田裕二 56.0 11/24 東京GV 東京芝1800
クルーガー 内田博幸 56.0 12/27 エリ5下 阪神芝2000
コスモナインボール 三浦皇成 56.0 12/21 朝日GT 中山芝1600 10
ザイディックメア グレゴリー・ブノワ 56.0 12/13 未勝利 阪神芝1800
ソールインパクト 戸崎圭太 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000
タケルラムセス 横山典弘 56.0  1/05 寒竹5下 中山芝2000
ダノンリバティ 和田竜二 56.0 12/27 エリ5下 阪神芝2000 12
ディアコンチェルト 大野拓弥 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000 10 16 13
ナスノセイカン 後藤浩輝 56.0  1/04 未勝利 中山芝2000 11
バルビエール 柴山雄一 56.0 12/07 未勝利 中山芝2000
フォワードカフェ 田中勝春 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000 13 10
ブライトバローズ ベリー 56.0  1/05 寒竹5下 中山芝2000
ブラックバゴ 蛯名正義 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000
ペルーフ 川田将雅 56.0 12/27 エリ5下 阪神芝2000
マイネルシュバリエ 柴田大知 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000 12 12

表中 騎手の太字は乗り替わり予定

フルゲート17頭のところに現在17頭出馬想定されています。確定ですね。

これ以降は2015年1月15日に作成

●追い切り情報(1月15日更新)

前走前 11月20日 栗東CW 良馬場 追って一杯

難波剛健
6F 78.4
5F 63.4
4F 49.9
3F 37.1
1F 12.5[5]



12月31日 栗東坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 58.6
3F 42.6
2F 28.9
1F 15.3


1月5日 栗東坂路 不良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 59.0
3F 42.5
2F 27.3
1F 13.6


1月7日 栗東坂路 重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 61.3
3F 44.7
2F 30.0
1F 14.8


1月8日 栗東CW 重馬場 一杯に追う

菱田裕二
6F 84.3
5F 67.4
4F 52.2
3F 38.3
1F 12.3[5]


1月11日 栗東坂路 良馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 64.4
3F 46.2
2F 29.6
1F 14.5


1月12日 栗東坂路 重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 54.6
3F 40.1
2F 26.4
1F 12.9


1月14日 栗東坂路 重馬場 馬なり余力
1回
助手
4F 64.6
3F 46.5
2F 29.4
1F 14.8


1月15日 栗東CW 重馬場 馬なり余力

菱田裕二
6F 86.8
5F 69.8
4F 54.0
3F 39.9
1F 13.2[6]
 12月31日、クラージュシチーにしては終いで脚が上がっていますね。出走はまだまだ先とは言え、状態は良く無さそうですね。
 以下は12月29日に更新されましたクラブ公式HPクラージュシチーの近況報告です。
高橋師は「先週、牧場で馬体確認を行いましたが、ソエと球節は落ち着き状態も良いようでした。調教のほうも速いところをこなしていたので、様子を見ながらペースを上げていきたいと思います。今後進めて首の高いところが目立つようならネックストレッチバンドなどを利用して調整していきたいと考えています。出走については京成杯か若駒ステークスのどちらかを検討していますが、このまま順調にいけば京成杯は十分間に合いそうです。また乗り役については菱田騎手で行きたいと思います。まだ動きなどに良化の余地を残していることから稽古の段階から状態面などを把握できればレースで、生かせると思います」と話しています。
 牧場ではソエと球節は落ち着いていたようですが、この追い切りを見る限りでは、どうなのかな?と思ってしまいます。もっとも、帰厩後まだ1本目の追い切りですし、これからですね。
 レースの予定は同じですが、どうやら京成杯に菱田裕二騎手で行く可能性が高そうです。今の所、彼が一番結果を出してくれている騎手ですし、減量が取れた後も良い騎乗が多く見られる若手のホープです。一緒に成長していって欲しいですね。
 厩舎の方も頭の高い走りを矯正すべくいろいろと取り組んでいただいているみたいですし、頼もしいですね。

 1月5日、終い重点で追い切られました。31日の追い切りよりも終いは伸びていて良いですが、それでもクラージュシチーにしてはまだまだですね。もっと”切れる”馬ですからねぇ。まだ出走予定までに時間があるから良いですが、どこまで良化するでしょうか。

 1月7日、15−15ですが、終いの1ハロンで15秒を切ったので時計として計時されました。レースに向けて追い切りのペースが上がって来ました。

 1月8日、本番で騎乗する菱田裕二騎手を背に一杯に追い切られました。時計もイマイチですし、競馬ブックでは”やや頭が高く”と、なんだかイマイチ感が拭えません。
 以下は1月8日に更新されました高橋義忠厩舎公式HPクラージュシチーの近況報告です。
今週は8日に追い切り。「ジョッキーを乗せて、それなりにしっかりとした追い切りができました。ジョッキーは『すごくいい馬だと改めて感じました』との感想。この1本で変わってくると思います。」来週18日日曜の中山11R京成杯(芝2000b)を菱田騎手で予定。「今週末にもう1本しっかりとやって、来週は輸送もあるので微調整に。しっかりと照準を定めて1週間調整していきます。」
 ということで、動きに関しては”それなりに”ということです。”この1本で変わってくると思う”程度の内容で、お世辞にもクラージュシチーとして動きが良かったとは言えません。さて、この動きが本番にどう出るでしょうか。もちろん、もう1本しっかりやったときの動きにも注目です。

 1月11日、15−15程度で追い切られました。翌日の強めの追い切りの為のステップですね。

 1月12日、遠征がありますので、最後にそこそこ負荷をかけられました。ただ、クラージュシチーの能力からして完成度70パーセント程度のデキと思います。競馬ブックの”中間の気配から”にあるように「追われてからアゴが上がり、ハミ受けが難しそう。馬っぷりはいいし脚の回転は速いが、まだ心身ともに若い感じ」ということで、これが全てでしょう。前走最後に伸びなかった理由もそこにあるわけですが、今回も似たり寄ったりになる可能性が高いですね。この荒削りな状態で連に絡めるようなら超大物なのですが、現状また掲示板がギリギリのような気がします。また、経験の乏しい菱田裕二くんで押さえ込めるかというと心配です。菱田裕二くんの初重賞制覇の記念すべき馬になって欲しいんですけどね。
 木曜日にも少し時計を出すと思われますし、最終結論はそこでしたいと思います。

 11月14日、15−15で追い切られました。順調ですね。予定通り木曜日にもう少し強めに追い切られて輸送でしょうね。状態は完璧とは言えませんが、素質は間違いないので、とにかく賞金加算をして欲しいですね。

 11月15日、予定通り菱田裕二騎手を背に終いをサッと乗られました。時計はたいしたことはありませんが、今回は輸送がありますし、負荷をかけることが目的の追い切りではありませんから十分ですね。
 競馬ブックでは”前走以上の気配”、デイリー馬三郎では”好気配B”と専門誌では高い評価です。前走よりも追い切り本数が多いのは良いのですが、やはり全体的に上手く走れていない感は拭えず、私の追い切り評価は「B−」と平凡気配です。もちろん、東スポ杯よりもメンバーは落ちると思いますし、この状態で勝ち負けに絡めないようではとてもクラシック云々とは言えませんから、結果を期待します。今回勝ち負けできるのなら、更に良化するであろうクラシックでも上位に来ると思います。ここでも4、5着なら手堅く重賞やトライアルを狙って行くべき馬でしょうね。

●出馬確定表

出馬確定表 1月18日 中山11R 第55回 京成杯 GV 3歳オープン 芝2000m 国際 別定 全17頭
馬名 騎手 斤量 前走 前走着順 前走人気 過去着順
イーデンホール 吉田豊 56.0 12/14 500万 中山ダ1800
オトコギイッポン 江田照男 56.0  1/04 新馬 中山ダ1800
クラージュシチー 菱田裕二 56.0 11/24 東京GV 東京芝1800
クルーガー 内田博幸 56.0 12/27 エリ5下 阪神芝2000
コスモナインボール 三浦皇成 56.0 12/21 朝日GT 中山芝1600 10
ザイディックメア グレゴリー・ブノワ 56.0 12/13 未勝利 阪神芝1800
ソールインパクト 戸崎圭太 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000
タケルラムセス 横山典弘 56.0  1/05 寒竹5下 中山芝2000
ダノンリバティ 和田竜二 56.0 12/27 エリ5下 阪神芝2000 12
ディアコンチェルト 大野拓弥 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000 10 16 13
ナスノセイカン 後藤浩輝 56.0  1/04 未勝利 中山芝2000 11
バルビエール 柴山雄一 56.0 12/07 未勝利 中山芝2000
フォワードカフェ 田中勝春 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000 13 10
ブライトバローズ ベリー 56.0  1/05 寒竹5下 中山芝2000
ブラックバゴ 蛯名正義 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000
ペルーフ 川田将雅 56.0 12/27 エリ5下 阪神芝2000
マイネルシュバリエ 柴田大知 56.0 12/28 ホーGU 中山芝2000 12 12

表中 騎手の太字は乗り替わり

●中山芝2000mコース解説

 スタート地点は4コーナーを曲がり終えたホームストレッチの右端。単純に芝1800mのスタート地点が200m右へスライドしたところで、同じように内回りコースを1周する。ゴール前の坂を2度越えるので、スタミナも要求されるのが特徴。2000mギリギリしかもたない馬にとってはやや苦しい。過去、皐月賞の好走馬が菊花賞でも好走しやすい一因は、こうしたところにもある。
 最初の1コーナーまで十分に距離はあるが、多頭数になった場合の外枠は不利。特に内の馬場状態がいい時は、外からの差し・追い込み馬はノーチャンスになる。その場合、内枠の逃げ・先行馬が穴をあけやすい。好位抜け出しができる馬か、馬群を割って差してこれる器用なタイプの差し馬を狙うのがセオリーだ。
 
少頭数の場合は、スローの上がり勝負となるのが必至。決め手のある差し・追い込み馬が中心となる。
有利な枠順 多頭数の大外以外
有利な脚質 先行〜差し
ポイント 末脚決め手、2000m以上の距離適性
種牡馬ベスト サンデーサイレンスが断トツ、トニービン
連対騎手ベスト 武豊、四位洋文、横山典弘、安藤勝己、蛯名正義
推定勝ちタイム 良馬場 稍重馬場 重馬場 不良馬場
2歳新馬 2分05秒0 2分06秒7 2分07秒9 2分07秒6
2歳未勝利 2分03秒9 2分02秒9 2分04秒5
2歳500万 2分02秒4 2分04秒6 2分03秒6
2歳オープン 2分03秒4 2分04秒6
3歳新馬 2分05秒7 2分07秒4 2分09秒4
3歳未勝利 2分03秒5 2分03秒8 2分03秒9 2分07秒5
3歳500万 2分02秒6 2分03秒1 2分04秒6 2分06秒9
古馬500万 2分02秒0 2分02秒3 2分05秒9 2分05秒0
古馬1000万 2分01秒7 2分02秒2 2分04秒1
古馬1600万 2分00秒8 2分01秒8 2分02秒5 2分07秒6
古馬オープン 2分00秒9 2分02秒2 2分03秒8 2分05秒7

●騎手は菱田裕二騎手 ほっさん評価 2014年 「C」 → 2015年 「B−」

 今回のクラージュシチーの鞍上はクラージュシチーとしては1戦1勝勝率100パーセントの菱田裕二騎手です。なんだかだと言っても未勝利戦を勝ったときに上手く乗ってくれたことは間違いないですし、調教にも何度か跨がってくれていますので、クラージュシチーの課題を一番良く理解している騎手です。

 まだ、重賞未勝利で、大舞台での経験は少ないですが、これから日本競馬界を背負って立つ逸材ですし、彼の記念すべき重賞初制覇の馬となってと欲しいですね。


 今年でデビュー4年目となる菱田裕二騎手ですが、なぜか我が軍団との縁は深く、デビューイヤーに7度の騎乗、デビュー2年目にも7度の騎乗とかなりの確率で愛馬に騎乗していただいております。しかも同じ厩舎の馬ばかりではありません。今回で8厩舎(佐々木晶三、村山明、清水出美、岡田稲男、日吉正和、松田博資、木村哲也、高橋義忠)18回目の愛馬への騎乗となります。そりゃ、何年も乗っているベテラン騎手なら、長い年月をかけてこのくらいの騎乗数があってもなんの不思議もありません。しかし、2012年3月にデビューした今年4年目の騎手です。これは異常な数字です。

 デビューイヤーは歯がゆい騎乗も多かったですが、それは当たり前で仕方のないこと。その時に我が軍団の駄馬たちでいろんな経験を積み重ねて、今はかなりの騎乗技術で任せて安心できる騎手にまで成長しました。全国騎手リーディングでも20位には必ず入ってくる騎手ですし期待しております。ただ、難しい馬を上手く抑え込んでコントロールできるかというと、私はまだ半信半疑ですが・・・。


 2015年1月14日終了現在、JRA通算140勝。勝率7.0パーセント、連対率13.3パーセント。昨年(2014年)は、JRA通算64勝。勝率8.8パーセント、連対率15.4パーセントと素晴らしい成績。減量が取れた後にこれだけの勝ち星を挙げていることは素晴らしい。今年(2015年)はここまで1勝、勝率3.2パーセント、連対率9.7パーセント。


 菱田 裕二(ひしだ ゆうじ)は1992年9月26日生まれの22歳。日本中央競馬会(JRA)の栗東トレーニングセンターに所属している4年目の騎手である。騎手免許は平地競走、障害競走両方の免許を所持しているが、障害競走への騎乗経験は現在の所ない。岡田稲男厩舎所属。

 小学時代はプロサッカークラブ・京都サンガF.C.の下部組織に在籍。中学1年時の京都競馬観戦をきっかけに騎手を志す。

 2008年4月に千葉県白井市の競馬学校の騎手課程(27期)に入学。嶋田純次や横山和生らと入学したものの、留年のため、第28期生としての騎手デビューとなった。デビューの同期には中井裕二、長岡禎仁、原田和真、山崎亮誠がいる。

 2012年3月3日に栗東の岡田稲男厩舎所属騎手としてリニューアルオープンした中京競馬場でデビュー。1Rでバトルマグマに騎乗して4着。デビュー月には初勝利は挙げられなかったが、4月14日の2回阪神7日1R 3歳未勝利をトーブプリンセスで制して初勝利。これは10番人気だった。その後順調に勝ち星を挙げ、2012年は422回騎乗し、1着23回、2着25回の好成績を残した。同期の中井も23勝をあげ同率であったが、騎乗停止処分がなかったことが評価され、中央競馬関西放送記者クラブ賞を受賞した。

 デビュー2年目の2013年もリーディング上位の好成績。3月16日のファルコンステークスでカシノランナウェイに騎乗し、重賞初騎乗を果たした(14着)。同年の5月5日にはNHKマイルカップでディアセルヴィスに騎乗し、GT初騎乗を果たした(10着)。そして8月17日にはニュージーランドのテラパ競馬場で行われたアジアヤングガンズチャレンジに参戦、海外初騎乗となった(結果は総合9位)。

 デビュー3年目となった2014年。4月10日に笠松競馬場で行われた臥龍桜特別をデスティニーシチーで勝利し、地方交流競走初勝利。4月27日には福島9レースをピグマリオンで制してJRA通算100勝を挙げた。同日終了した第1回福島競馬開催で8勝を挙げ、福島リーディングとなった。


 ほっさん愛馬での成績 (17戦2勝)

 2012年 3月11日 クレセントシチー 500万下        中京ダ1900m 11着/11番人気
 2012年 5月 6日 クレセントシチー 500万下        京都芝2000m 2着/9番人気
 2012年 5月27日 クレセントシチー 500万下        京都芝2200m 11着/1番人気

 2012年 6月 2日 トレゾアシチー  3歳未勝利       阪神ダ1400m 13着/12番人気
 2012年10月 6日 クレセントシチー 500万下        京都芝2000m 12着/8番人気
 2012年10月27日 スピカシチー   500万下        新潟ダ1800m  8着/12番人気
 2012年10月28日 ハルシュタット  500万下         新潟ダ1200m  7着/7番人気
 2013年 1月20日 ハルシュタット  500万下         中京ダ1200m  13着/12番人気
 2013年 2月20日 ハルシュタット JRA指定交流 ジュノ賞 名古ダ1400m  8着/5番人気
 2013年 4月29日 デスティニーシチー 3歳未勝利      福島芝2000m  3着/6番人気
 2013年 6月23日 デスティニーシチー 3歳未勝利      函館ダ1700m  6着/6番人気
 2013年 9月14日 オフェーリアシチー 2歳未勝利      阪神芝1200m  7着/10番人気
 2013年10月20日 グランデアモーレ 鳥屋野特別 500万下 新潟芝1600m 10着/7番人気
 2013年10月27日 ハルシュタット  500万下         新潟ダ1200m  8着/7番人気
 2013年11月10日 グランデアモーレ 西郷特別 500万下 福島芝1800m  落馬負傷により当日川須栄彦騎手に交替
 2014年 4月10日 デスティニーシチー JRA指定交流 臥龍桜特別 笠松ダ1400m 1着1番人気

 2014年 8月 9日 アモーレエテルノ 2歳新馬        札幌芝1800m  出馬投票になってトーセンの馬とバッテングしこちらを蹴る
 2014年10月 5日 クラージュシチー 2歳未勝利       阪神芝2000m  1着1番人気
 2014年10月 8日 デスティニーシチー JRA指定交流 夢前川特別 園田ダ1400m 5着1番人気


2012年 5月27日 愛馬クレセントシチーに跨る菱田裕二騎手。(11着/1番人気)

これ以降は2015年1月17日に作成

●専門誌の印と評価

競馬ブック

見解

「デビュー3戦いずれも、若さを覗かせながらも3戦2勝、2着1回と戦績に瑕のないベルーフ。母はステイゴールドの全妹。危うい気性を内包しているあたり、父ハービンジャーよりも母系の血が強く出ている感じもする。とすれば、大物に化ける可能性もないとは言えない。まずはこのフルゲート、17頭立てをどう捌いてくるか。クラシックへの第一関門になる。クラージュシチーの第一印象は太目でモッサリ、出がけも硬かったが、上がり32秒2の新馬には度肝を抜かれた。まだまだ良化の余地を残しており、年明け緒戦が楽しみな逸材。GUに格上げされたホープフルS組にとって、ここはGVと敷居は低くなる。メンバーレベルはさほど変わらないが、展開的に、レースの質はホープフルに近くなる。ブラックバゴ、ソールインパクトも互角の評価。」

推理のキー

《中山プラスに》
(1)クラージュシチーは阪神戦で見せた強さがゴールドシップを連想させる。東京戦で伸び悩んだが、中山の馬場で一変しそう。堅実な(13)、同舞台ホープフルSの内容がいい(7)が強敵。以下(17)(15)(5)(2)へ。(平本 弘)



短評は「伏兵多し」



予想家の印
馬名 吉田幹 林茂徳 吉岡哲 CPU
クラージュシチー
ブライトバローズ
ダノンリバティ
クルーガー △△
ブラッコバゴ
タケルラムセス
マイネルシュバリエ
ディアコンチェルト
バルビエール
ソールインパクト △△
コスモナインボール △△
ベルーフ △△
二重△は△△で処理
あとは無印



予想オッズ
馬名 予想オッズ
ブラックバゴ 5.4
クラージュシチー 5.6
ソールインパクト 6.5
タケルラムセス 6.8
ベルーフ 7.3
クルーガー 7.8
ブライトバローズ 17.2
バルビエール 20.9
コスモナインボール 23.0
以下27倍以上省略



スピード指数

馬名 最高値 3走前 2走前 前走 評価
クラージュシチー 85 72 81 85
ブラックバゴ 88 70 71 88
ソールインパクト 88 73 86 88
タケルラムセス 82 56 82
ベルーフ 83 71 79 83
クルーガー 82 48 63 82

有力馬のポイント

1番クラージュシチー
 新馬で上がり32秒2は驚異的。初勝利は10馬身差。デビューから2戦で既に非凡さを証明した。東スポ杯2歳Sで案外弾けなかったが、3着ソールインパクトとクビ、ハナ差なら悲観することもない。ベルーフ同様、母の父サンデーサイレンス。ハービンジャー産駒で勝ち上がった馬の6割がこの配合だから走る血筋ということだ。ここでメドを。


2番ブライトバローズ
 寒竹賞で5着止まりだが、小回りなりの競馬ができたのは収穫。前走同様の位置取りなら、有利にレースを運べそう。

5番クルーガー
 スローで先行してベルーフに差されたが、相手の立ち回りのうまさもあった。初芝でメドが立つ内容。慣れを見込めば怖い。

7番ブラックバゴ
 内を狙ったGUホープフルSでは直線で前が詰まり、2着馬とのハナ差はないに等しい。中山2000メートルの同じ舞台。先着2頭が不在でGVなら、当然、有力馬の一角を形成する。似たような流れになりそうなのでうまく捌いて来れれば。

8番タケルラムセス
 内から抜け出して新馬、特別戦連勝を達成。土つかずの魅力はあり、中山2000メートルで勝っている点も強み。追い比べまで持ち込めばそうヒケは取らないかも。

13番ソールインパクト
 東スポ杯2歳S、ホープフルSの両重賞に出走して(3)(4)着の安定感。東スポ杯の先着馬は不在。前走ブラックバゴとクビ差だから、当然上位の見立てに。10キロ増を使われて、体調面で十分上積みを見込める。

15番コスモナインボール
 唯一の3勝馬。朝日杯FSではスピードの差を否めなかったが、距離が延びてこの顔ぶれなら流れに乗れるだろう。渋太さを警戒。

17番ベルーフ
 2000メートルを3戦。クラシックを意識したローテーションを組まれ、重賞に駒を進めてきた。唯一の敗戦もレコードの2着。エリカ賞ではコース取りの良さが光ったが、着差以上に楽な勝ちっぷりだった。頭を上げるなど若い素振りから、大外枠は試練だが、克服してこそ先が見えてくる。皐月賞と同じ中山2000メートルで好結果を残しておきたい。

デイリー馬三郎

本紙の見解

「まだ幼さを感じさせるレースぶりながら3戦2勝の◎ベルーフ。前走は4角で内を突く味のある競馬でV。ゴール前で抜け出した際にフワッとする面を見せたように、まだまだ余裕ありと感じさせる内容でもあった。唯一の敗戦はレコード決着の百日草特別。勝ち馬の切れ味が別次元だっただけで、まだ底は見せていない。順風満帆にクラシックへ向かうためにも勝って賞金を加算する。
 ホープフルSは直線で詰まりながらもB着の○ブラックバゴ。勝ち馬をとらえたとは言わないが、まともなら優にA着はあった。距離に対応できたのは収穫で、経験している強みを生かせれば肉薄も。▲クラージュシチーは重心が高く、瞬発力勝負は不向きなタイプ。動きのある舞台でこそ真価を発揮。〈石堂〉」

◎ ベルーフ
○ プラックバゴ
▲ クラージュシチー
× ソールインパクト
☆ ナスノセイカン

以下省略


クラージュシチーは全23記者中 ◎(本命)印 5記者、〇(対抗) 2記者、▲(3番手評価) 9記者、×(4番手評価) 2記者、☆(5番手評価) 2記者、△(6番手以下評価) 3記者、無印 なし


長谷川仁志     解―KAI―


条件が好転◎クラージュシチー

 東スポ杯2歳Sの◎クラージュシチーはそれなりに自信があった。瞬発力勝負も新潟(A着)での上がり32秒2から対応が可能とみていたが、軽い芝は同じでも決着時計とメンバーが違う。その後の考察を経て、ハービンジャー産駒の苦手な条件であることが判明。また、当時はソエ気味でもあった。直線で外へ切り替えるロスも考えれば0秒2差D着は悪くない。10馬身差圧勝の2戦目が阪神内回りの2000m。流れも前半61秒0、後半60秒1とタイトで、こうした持久力勝負に強いのがこの血統の真骨頂。中山の2000mがうってつけなら調教の内容も今回が上。
 同じ産駒のベルーフも阪神内回りの2000mを差し切ってきた。まず中山も最適だが、この大外枠は結構厳しい。本線はブラックバゴ。ホープフルSはA着コメートの直後で進路を探しながらのB着。一戦ごとにポテンシャルを上げている。

●前走レース後の騎手・調教師・専門誌のコメント

クラージュシチー(5着)

 「道中で気が入っていた感じでしたが、許容範囲だと思っていました。ただ、直線もスムーズに内が開いていた割に伸び切れなかったのは、その辺が影響したのかもしれません。」(戸崎圭太騎手・競馬ブック)

 「道中は気が入っていたけど許容範囲。スムーズに行けたが、伸び切れなかった」(戸崎圭太騎手・デイリー馬三郎)

 「道中で気が入っていた感じでしたが、許容範囲だと思っていました。ただ、直線でスムーズに内が開いていた割りに伸び切れなかったのは、その辺が影響したのかもしれません」(戸崎圭太騎手・友駿ホースクラブ公式HP)
 「出脚が鈍くて中団の馬込みの中。直線は先に動いた3着馬のあとから外へ出したが、思ったほどに弾けなかったか。それでもしっかり伸びて入着。これも一応はメドは立てた。」(競馬ブック)

●各陣営のコメント

クラージュシチー

 「少し順調さを欠いた前走とは違って、しっかりと乗り込めた。体つきもしっかりとしてきたし、納得いく仕上がり。期待したい。」(高橋義忠調教師・デイリー馬三郎)

 「前走でも素質のあるところは見せた。短期放牧に出したが、前回はソエもあったし、今回の方がいい状態で出走できそう。今後のためにもいい走りを期待したい。」(高橋義忠調教師・競馬ブック)

 「馬なりで流し、向こう正面から気合いを付けました。菱田騎手の感触は良く、しっかりと反応していたと稽古の感想を述べていました。前走の時より、状態は良く落ち着いているので結果を出していきたいところです」(高橋義忠調教師・友駿ホースクラブ公式HP)

●ほっさん予想

 クラージュは今後のことを考えても連に絡みたいですね。直線で前が開くか蓋をされてチンか。開けば勝ち負けでしょうね。ヒッシーには勝った時のようにマクって上がっていくか、腹を括って内が開くのを待つかですが、そこは重賞未勝利の重圧で、変なところで動いてしまうんでしょうね。

これ以降は2015年1月19日に作成

●パドック

 当日は私は現地に行くことができませんでしたが、10Rのレッドセシリアおうえんの為にルクソール様が現地入りされており、写真をたくさん撮って来ていただきましたので(10Rのウィナーズサークルの撮影などの話は厳に慎むように 爆)ご厚意に甘えまして掲載させていただきます。写真は全てルクソール様が撮影されたものです。撮影順に掲載しております。


クラージュシチーの馬体重は前走マイナス4キロの480キロ。出走25分前の時点では1番人気ですね。



緑のゼッケンが似合う(親ばか)クラージュシチー。



いやはや、惚れ惚れする素晴らしい馬体です。馬体で購入したような馬ですから。



しかし、馬体はできていましたが、全体に締まりがなく少し緩い感じに見えました。



動画で見ると踏み込みや気配は凄く良く見えました。



最終2番人気ですが、皆が注目する重賞で2番人気ということは多くの方が素質は認めておられるということでしょう。



とまーれーのあと。高橋義忠先生登場。



我が愛しの菱田裕二騎手登場。



鞍上の菱田裕二騎手に対し指示を出す高橋義忠先生。



動き出してからもついて行きながら指示を出す高橋義忠先生。



まだ話は続くようです。



最内枠ですし、なかなか作戦というのも立てづらいものですが・・・。



ようやく高橋義忠先生撤収。



解放された菱田裕二騎手。



そして笑顔に。

●本馬場入場



童顔で迫力のない菱田裕二騎手とクラージュシチー。



菱田裕二騎手と白い帽子で友駿と言えば、私はクレセントシチーが1番人気だったレースを思い出してしまうのですが・・・。(写真は騎手のところに添付)



とにかく、この日の為に、私は菱田裕二くんデビューイヤーに大量の馬を提供しスキルアップに貢献してきたわけですから。



クラージュシチーではなく後ろの馬を狙っている方が多いような・・・。



この写真だけでも頭の高さが浮き彫りなんですよねぇ。



菱田裕二くん、この馬で初重賞制覇を頼むぞ!!



これで菱田裕二騎手は我が軍団愛馬に18回目の騎乗です。

●レース 


クラージュシチーは最内枠でしたので、あまり後ろ過ぎると良くないなと思っていました。



スタートは悪くないものの、無理にポジションを取りに行かず馬なりです。



1コーナーでは9番手でした。



9番手だと、ちょいと後ろ過ぎないかと思っていましたが、最内枠でしたのでラチ沿いを走ることができ、コーナーワークを利用して徐々にポジションを上げていきます。



現在6番手。最内の経済コースをガッチリと折り合って追走します。



ほぼ同じ位置にいたキャロットクラブのクルーガー(3着)などと比較してもやはり頭の高い走りで、無駄にエネルギーを消耗しているように感じます。馬の個性もあるでしょうが、育成の差も感じずにはいられません。



勝負どころでペースが上がってもこの通りしっかりと前を射程圏内に捉えます。



重賞の割りにゆったりしたペースで流れ、直線の比較的短い中山ですから、これは勝ち負けと確信しました。



後は最内枠でしたし前が開くかどうかだけを懸念していました。



直線に向くと一瞬だけ詰まりますが、すぐに前が開き、追い出すと一旦は2番手。



しかし残り200mを過ぎた辺りで失速。



外からドドッと来られて一気に後ろの方へ。



辛うじて8着と出走奨励金は確保しましたが、展開や流れからはもっと踏ん張って欲しいところでした。



勝ったのは同じ父ハービンジャー産駒のペルーフ。



クラージュシチーはこの位置(一番奥の白い帽子)。



引き上げてきたクラージュシチーと菱田裕二騎手。

●時計の評価

 今回のクラージュシチーの走破時計は2分02秒7良馬場でした。競馬ブック誌の推定タイムは良馬場で2分00秒8、重不良馬場で2分02秒8でした。

 時計から見てもわかるように前に有利なスローペースでの競馬でしたから、余計にこの着は歯がゆいですね。残念ながら、先行すれば駄目なのか、現状では重賞では力不足と言うことですね。

●レース後の騎手・調教師のコメント

クラージュシチー(8着)

 「内枠でしたし、いいポジションで競馬をしようと思っていたんですが、追い出しての反応が思ったよりありませんでした。テンから気を遣わせるような競馬より、1、2着した時のように、後ろからでも、急がせないで自分のリズムで運んだ方がいいのかもしれません。」(菱田裕二騎手・競馬ブック)

 「内枠を引いたので、内のポケットに入れて理想的なレースでした。しかし、追い出してから反応がありませんでした。新馬戦では後方から長くいい脚を使っていただけに、テンから急がせる競馬をしなければよかったです」(菱田裕二騎手・ラジオNIKKEI)

「内枠だったので、内々のいいポジションにつけて運びました。ただ、追いだしてからの反応がひと息で。」(菱田裕二騎手・デイリー馬三郎)

 「内枠でいいポジションで競馬をしようと思っていましたが、追い出してからの反応が思ったよりありませんでした。テンから気を遣わせる競馬より、1.2着した時のように後ろからでも自分のリズムで運んだほうが良かったのかもしれません」(菱田裕二騎手・友駿ホースクラブ公式HP)

●専門誌のレース評価

クラージュシチー(8着)

 「落ち着きあり。出たなりに中団から。4角の手応えは十分。直線はなかなかスペースができずに、残り1ハロンでやや強引に外へ。一瞬グイッと伸びたが、ここまで。」(競馬ブック)

●気になる賞金は

 出走奨励金が本賞金3700万円の5パーセントで185万円。距離別出走奨励賞が5万円。特別出走手当が45.7万円。合計235.7万円。1口で割りますと3300円程度になると思われます。9着10着とはハナハナ差でしたが、金額的には大きな差です。

●今後の展望

 調教重視の私としては、追い切り評価が「B−」と所謂”動き平凡”のジャッジで、陣営の”前走よりも上向き”というコメントに疑問でしたから、勝ち負けは願望は強いものの実際は疑問でした。

 追い切り本数は前走よりも多いものの、輸送があるにしても動きが悪い。CWを6F78秒で楽走した頃と比べると格段に馬が苦しくなっている気がしてなりません。その原因は頭の高い走り(或いはメンタル面)でしょうが、今回のレースでも道中同じような位置取りにいてチグハグな競馬ながら3着に来たキャロのクルーガーと比べても走りの下手さ(頭の高さ)が浮き彫りです。この辺りは馬の個性もあるのでしょうが、私は育成の差だと考えてしまいます。エスポはいろんな意味で哲ちゃんがつきっきりで矯正してくれたので走る馬になりましたが、クラージュシチーもまだ重厚な鎧を着ているだけで、中身が伴っていません。

 ただ、それらを加味しても道中はクラージュシチーの潜在能力から勝つと思っていました。最内枠でしたから位置取りは前目で良かったと思いますし、ガッチリと折り合いもついていましたし、ペースも重賞にしては遅く、直線の比較的短い中山ですから、これは賞金加算はできたナと高を括っていました。

 ところが、残り200mを過ぎたところで外からドドッと来られて(というよりもこちらが失速し)アッという間に馬券圏外。それどころか掲示板からも脱落し、9着10着馬とハナハナ差という”辛くも”出走奨励金圏内を確保という8着。

 勝ち馬からそう離されていないとはいえ、枠や走った距離、展開を考えると現状重賞ではパンチ不足と言わざるを得ません。我が軍団はマデイラにしてもフロアクラフトにしても重賞ではパンチ不足の馬が多いです。ただ、私はそこは募集金額の差だと思っていますし、どの馬も金額の割りに頑張ってくれていますから不満はないですね。クラージュシチーも大きな夢を見させて貰いました。

 能力的にこのままだったとしても1000万クラスくらいまでは勝ち上がれるでしょうから、今後2、3勝が期待出来ますしまだまだ十分楽しみです。

 菱田裕二騎手の言うように、控える競馬で急がさなければ弾けるかも知れませんし、今日の競馬だけなら距離が長い気もしますから、マイルを使うのも手かも知れません。

 まだまだいろいろと試せますし、合う条件であれば重賞でも通用するかも知れません。何より、中距離でもそんなに大きく負けているわけでもなく、今こうして強い馬と戦い揉まれている経験がいずれクラージュを強くしてくれると思います。

 菱田裕二騎手もしっかりと追ってくれましたし、制裁を受けてでも少しでもクラージュを残そう、伸ばそうという執念が見えましたし、良い騎乗でしたね。勝った川田将雅騎手もデビュー2、3年目は大きなところではダメダメ騎乗が多かったですもんね。こうやって悔しい思いを積み重ねて素晴らしいジョッキーになって欲しいですね。


 そんなこんなで、クラシックは厳しいかも知れませんが、まだ諦めたわけではありません。ダービーが終わるまでは貪欲に挑戦して欲しいですね。そこからはクラシックに乗れないようなら夏を休養に充てて、成長を促し、秋からは自己条件でコツコツとでいいと思います。

 クラージュシチーはまだまだ伸びしろがありそうですし、この秋にどうなっているかですね。非常に楽しみです。次は輸送のない関西のレースに出て欲しいですね。まだ1度も現地で見たことがない馬ですからねぇ。

●最後に

 まずは現地で応援していただいた皆様、ありがとうございました。私はなかなか関西人なので、重賞とはいえ関東遠征は出来ないものです。皐月賞やダービーに出てくれるのなら、そこは絶対に行きたいとポテンシャルを溜めていましたが、どうもこのままでは皐月、ダービーは出走できそうもありません。

 しかし、関西馬ですし、関西の自己条件などなら私は会えるチャンスが多くなりますから、それはそれでありがたいです。何せ、クラージュシチーはここまで4戦もしているのに、まだ1度も競馬場で生で見たことがないお馬さんですから。

 阪神競馬場なら未勝利戦を猛時計で圧勝したように巻き返せるでしょうし、まずは実績のある得意のコースで地道に賞金稼ぎをしたいですね。2月3月は仕事の繁忙期で無理はできませんが、4月からはまずクラージュの出走に予定を合わせて行きたいと思います。


 期待の大きい馬でしたから、今回の8着はショックですが、新馬戦や未勝利戦のパフォーマンスから能力は間違いない馬です。これからの活躍に期待します。

 頑張れクラージュシチー!!

最後までご愛読ありがとうございました

2014年12月4日立ち上げ 27日、2014年1月3日、5日、9日、13日、14日、15日、19日、22日加筆
クラージュシチーの過去の特集をご覧になりたい方はこちら

2014年11月24日 第3戦 第19回 東京スポーツ杯2歳ステークス GV 5着2番人気) 松嶋屋様撮影現地写真掲載

2014年10月 5日 第2戦 2歳未勝利 阪神芝2000m (1着1番人気

2014年 9月20日 デビュー戦 2歳新馬 新潟芝1600m (2着/3番人気)

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